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がんに地域差はどの程度関係しているのか?乳がんは東京に多い?

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がんと地域差の調査は近年行われるようになってきています。がんの人が多い地域とはどのような傾向があるのでしょうか。そしてそれはどの程度信憑性があるのか。

また、がんの地域差のデータから乳がんが最も多いのは東京というデータも出ています。これは一体なぜなのか。

今日はがんと地域との関係や乳がんが東京に最も多い理由に注目してみたいと思います。

 

 がんは都道府県、住んでいる地域によってかかりやすさがあるのか?

がん患者の発生件数が多い地域とはどこなのか?そもそもそれほど地域差があるかどうなのかも気になるところです。以前は乳がんは京都に多いと盛んにいわれていましたが、最近ではどうなっているのでしょうか。

国立がんセンターでは各都道府県ごとにがんと診断された人の数や死亡率などをまとめたデータを発表しています。そのデータからいろいろなことが見えてきます。

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出典:https://style.nikkei.com/article/DGXKZO05992250S6A810C1TZQ001

画像は2012年のがんと診断された患者の割合の全国比較のデーターです。これによると、胃がんでは秋田県が男女ともに1位となっています。肺がんは石川県、そして乳がんは東京都が顕著に多いことがわかります。

このデータから何かが見えてくるのでしょうか。このようなデータや地域性から病気の傾向を研究していくことを『地域相関研究』ともいいます。数値をよくよく見ていくと、それぞれ、1位になっている都道府県に関しては、2位以下と比べるとやや数値は高い傾向にあります。

しかし2人や3人程度の違いであれば、相対的にはそこまで大きくないと考えることもできます。あくまで人口10万人あたりでの計算ということを考えると、地域相関研究は必要ではありますが、そこまでがんの発症に関しては地域差がないのではないかとも見て取れるのです。

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 地域的には寒い地域にがんが多い?

東北や寒い地域に病気が多い傾向というものはひょっとしたら少なからずあるのかもしれません。寒さは病気に関してはリスク要因にはなりえます。

北国で病気になりやすくなると考えられる理由
  • 寒いと血行が悪くなる。
  • 寒さストレスがかかる。
  • 塩分もしくはアルコールの多い食文化
  • 運動不足

極めて単純で浅い想像かもしれませんが、寒い地域というものは上記の傾向にあることは十分考えられます。寒さは血圧、血管のトラブル、心疾患、脳疾患の引き金になりやすいことは周知の事実です。

これらの上記要因で、がんに関してと限定すれば、塩分はピロリ菌の保持者であれば胃がんに影響するくらいかと思われますが、それ以外の項目はがんの発症に大いに関係がありうると思います。

血行不良やストレス、アルコール、運動不足は大いにガンの発症リスクを高めます。とはいえ地域差ががんの発症に決定的な何かがあるかというとほぼないのではないでしょうか。

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がんの発症は地域差だけでは到底測れない。

上記のデータからは地域差が本当にがんの発症に影響しているかどうかというと疑問があります。そもそもデータではがんと診断された人をざっくりと集計したもののようです。

難しいこととは思いますが、正確な診断をする場合は、年齢層やどれだけの期間そこに住んでいたのかも限定しないと判断は難しいです。もちろん単純にあくまで地域差がどの程度あるのかを調べてまとめたデータではありますので、細かいデータがないかどうか今後調べてみます。

がんの発症が地域差で10%以上も違うとなるとそこには何か理由があるのかもしれませんが、先述のように年齢、居住年数などを限定しないと参考にはなりません。

 

乳がんは東京が多い理由とは?

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先程のデータをもう一度確認してみましょう。データ一番右の乳がんの数値を御覧ください。1位の東京都と2位の福岡県以下との差に大きな開きが出ています。

単純にこれだけを見ると東京に住んでいると乳がんが発症しやすくなる!なんて勘違いする人もいるかもしれませんが、それは間違いです。

普通に考えればわかることですが、東京は独身女性の数が多いことや、地方から状況してきた女性も多く含まれているはずです。乳がんの発症リスクには未出産や女性ホルモンの分泌期間などが影響します。

そのことを考慮すると、東京では乳がんと診断された女性が比率として多いことはデータの通り明確な事実ではありますが、東京に住んでいるから乳がんになりやすいという理由ではないので誤解しないように気をつけたいところです。

がん発症の原因は人それぞれで複合的な要因もある

がんの発症は遺伝子、生活習慣、ストレス、化学物質、ウイルスなど原因はさまざまです。人にはそれぞれの遺伝子、生活や考え方、生き方があり、がんはそれらの要因を色濃く受けます。

遺伝子的に問題があってがんになってしまう人もいれば、食事が偏食すぎたり、ストレスに長期間さらされてしまったり、単純に加齢であったり、発症理由はさまざまです。

現代の医療では、その人のがんがどんな理由で発症したのかを特定することは、上記の複雑な要因が沢山あるために判断できません。そう考えた時に、私達の立場としては、地域性を考えたところで、有益なものには結びつかないのではないでしょうか。

もちろんデータの研鑽、意外な発見がある可能性も否定できないため、調査は必要かと思いますが、われわれ一般人に対してはそこから学ぶものは今のところ少ないようです。

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 まとめ

  • がんと地域差に関して、数値で若干の差が確認できるが殆ど僅差と考えて良い。
  • 東京に乳がんが多いのは、データだけでは明確な理由は判断できず他の理由もありうる。
  • 正確なデータとしては年齢、その地域の居住年数も考慮する必要がある。
  • がんの原因は人それぞれであり、地域性はあまり参考にはならない。

 私もかつてはがんの罹患率に関しては地域差を気にしたこともありました。しかし乳がんの原因一つとってみても、人それぞれに原因があるので、それを考えると地域差なんてどうでも良いことに気づきます。

問題はどう予防するのか、病気になってしまったのなら、今できる最善の方法は何なのか。それをどうチョイスしていくのか。そのためにより多くの情報を調べ、学び、取捨選択する力が必要です。

今後もよりリテラシーを踏まえながら、知識を高めていくことが必要です。